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このブログを執筆している、クロマク・リヒトと申します。
どうぞ「リヒト」と呼んでくださいね☺︎
こちらは、読書感想を綴る【読書ノート】です。
今回ご紹介するのは、『沈黙のパレード』『容疑者Xの献身』などのミステリー小説で知られる、ベストセラー作家・東野圭吾さん著の《サンタのおばさん》という本です。
サンタさんと聞いて、どんな姿を思い浮かべますか?
多くの人はきっと、「赤い服を着た、白いひげのおじさん」を想像するのではないでしょうか。

《サンタのおばさん》は、そんな“当たり前”に、そっと問いかけてくれる物語です。
サンタの世界を通して、性別や人種といった多様性、そして思いやりや優しさの本質があたたかく描かれていて、読んでいると、胸の奥がじんわりする場面がいくつもありました。
\\\こんな方におすすめです///
- 東野圭吾さんのファンの方
- 東野圭吾さんが絵本を出しいることを最近知った方
- クリスマスに関する本を探している方
- サンタさんの固定概念を手放したい方
- 可愛い挿絵の絵本を探している方

それでは、《サンタのおばさん》の感想ページへ、ご案内します。
《サンタのおばさん》の基本情報
※広告◇《サンタのおばさん》の概要
[タイトル]サンタのおばさん
[著者]東野圭吾
[イラスト]杉田比呂美
[出版社]株式会社 文藝春秋
[ジャンル]絵本・文学・評論
[出版年]2001年11月15日
◇《サンタのおばさん》の内容
おかしくてちょっと切ないクリスマス・ストーリー
今年もイヴが近づき、恒例のサンタクロースの集会が開かれる。新しく加わった女性サンタを認めるかどうかで会は大騒ぎになるが…
引用:文藝春秋 BOOKS「サンタのおばさん」より

ここからは、私自身の読書感想が続きます。
もし本の内容に興味を持たれた方は、ぜひ実際に手に取ってみてくださいね。
個人的に心に残った点や、特に印象的だった部分についてお話ししていきます。
※広告《サンタのおばさん》の読書感想

表紙を開くと、おしゃれなトレーシングペーパー(グラシン紙)に『サンタのおばさん』のタイトルと、作者お二人の名前が印刷されていた。
そのグラシン紙の向こうには、サンタのおばさんの部屋がうっすらと見えるように描かれていて、紙をそっとめくると──、サンタのおばさんの服やブーツ、化粧品(たぶん!)、その他の小物が細かく描き込まれていて、どれもとても可愛い。
ページの下のほうには、ろうそくとマッチ。
腕時計やメモ、ペンなど、生活感のあるものが並んでいる。
壁には写真のほかに、サンタのおばさんのお子さんが描いたと思われる1枚の似顔絵が飾られていて、その左側には「MAM」と書き添えられている。
挿絵も可愛いくて、隅々まで見ていたら、なかなか先に進めなくなってしまいました(🤭)。

11ページには、サンタ協会に集まった10人のサンタクロースたちが、細長〜いテーブルにずらりと座っている挿絵がある。
そのテーブルの上に、物語の文章がそのまま描き込まれていて、「素敵🥰」と心がときめいた。
サンタクロースも十人十色。
みんな違って、でもみんな“サンタさん”。
そして、よく見ると全員おじいちゃん(おじさん)ばかり。
たしかに、サンタクロースといえば「ちょっと小太りのおじいちゃん(おじさん)」というイメージがある。

12ページからは、サンタさん同士が会議の前に雑談している場面が描かれていて、その中に日本の話題が出てくる。
「へぇ、新しい仲間ができるわけか。それは楽しみだな」
「会長はアメリカ支部担当だ。その後任となると、なかなか大変だぞ。子供の数は多いし、刺激の多い国だから生半可なプレゼントじゃ喜んでくれないし」イギリス・サンタは白い髭を撫でた。
「その点、日本はいいねえ」フランス支部のサンタがいった。「子供がどんどん少なくなってるっていう話じゃないか」
この1節を読んだとき、「今とリンクしていてすごい…!」と、思わずクスッと笑ってしまった。
この本は2001年11月15日に出版されているので、約20年前からすでに少子化が話題になっていたんだと思うと、しみじみ。
そしてその直後、日本のサンタさんの言葉で一気に胸がぎゅっとなった。
「それはそうなんだがね、寂しい気持ちもある。おまけにサンタを本気で待っててくれる子供なんて、ほとんどいなくなった。夢がないんだ」

悲しすぎる😭
確かにサンタクロースは海外発祥なので、日本では文化として根付きにくい部分もあるのかもしれない。
それでも、こうしてサンタさん本人の口から語られると、なんだか余計に切なくて……😂

17ページに登場するアフリカのサンタさんの言葉が、うまく説明できないけれど、心に強く残った。
「肌の色がサンタのイメージとずれているという言い方自体、すでに差別なのです。サンタとはもともと偶像にすぎない。どうイメージしようと個人の自由でしょう」
このあたりのサンタさんたちの会話を読んでいて、ふと、実写版『リトル・マーメイド』のことを思い出した。

肌の色のことで、いろいろ話題になっていたよなぁ、と。
実写版はまだ観たことがないけれど、当時、CMか何かで見たときに1番印象に残っているのは──、「セバスチャンってカニだったんだ…😳 エビだと思ってた」という、自分でもよく分からない衝撃。笑


20ページからの、日本の子供たちが欲しがるものについてのサンタさんたちの会話も面白かった。
「日本の子供が欲しがるといえば、ゲームだろ?」イタリア・サンタがからかうようにいった。「それもチェスとかじゃなく、コンピュータで動くゲームだ。最近じゃあ子供だけでなく、大人もどっぷりとはまっていて、父親と息子がゲーム機を取り合いするなんてことも珍しくないそうだ。日本サンタは、あのゲーム機だけを配っていればいいんだから楽じゃないか」
痛いところを突かれたように日本サンタは顔をしかめた。
当時の描写だけれど、今では「ゲーム実況者」という職業もあるし(😂)
さらに「eスポーツ」や「プロゲーマー」もあって、本当にすごい時代になったなぁ、としみじみ思う(🙄)

32ページの「外套」という文字が読めなかった。笑
ちなみに「外套(がいとう)」と読むらしい。
外套とは、防寒や防水のために洋服の上から着る、ゆったりとした上着のこと。
現代では「コート」や「オーバー」にあたる服のことだそうだ。

サンタスタイルの規則についての、サンタさんたちの会話も面白かった。
オーストラリアのオセアニア・サンタさんは、クリスマスが真夏のため、赤色のアロハシャツを着て、サーフボードに乗りながらプレゼントを配る。
30ページの、サーフボードに乗ったサンタさんの挿絵も素敵。🫰🥰

アフリカ・サンタさんは暑さのため、コート(外套)とズボンは免除され、緑色のケープを身につけて子供たちの家を回る。
なぜ赤じゃないのか。
「(略)赤いケープを着けて子供たちの家を回ろうとしたところ、赤いひらひらに刺激されたライオンが襲ってきました。もうちょっとで食われるところでした。
思わず「あぶない😅」と笑ってしまった。
赤だとライオンも刺激されちゃうんだね。牛みたいに。
では、なぜ緑色なのか。
「緑だと木や草に溶け込んで、目立たないからです」
挿絵のアフリカ・サンタさんの服装を見ると、ブーツも免除されていて、スニーカーを履いていた🤭
走りやすそうで、しっかり現地仕様になっているのが面白い。

36ページからのシーン。
『なぜサンタクロースは男性だと決めてかかるのかね』という会長の1言をきっかけに、女性のサンタさんを承認するかどうかの話し合い(会議)が始まる。
その中で日本のサンタさんの発言を読んでいると……なんだか可哀想になってきた。笑
「サンタクロースは父性の象徴だと思うのですが」(略)
「ご存知かどうかはわかりませんが、我が国では父親の地位が失墜しています。父親とはただ家にお金を入れてくれるだけの存在で、それ以外の時は単なる邪魔者だと子供たちから馬鹿にされています。(略)プレゼントをくれる相手がサンタクロースでなくてもいいという考えです。そんな中で、もし女性のサンタクロースが現れたら」彼は首を振った。
「子供たちは金輪際父性のありがたみを感じなくなるでしょう。サンタクロースはいわば、父親たちの最後の砦なのです」
……日本のサンタさん、大変みたい。笑
でも、このあたりを読んでいて、私はクリスマスにあまり良い記憶がないことを思い出した。😅
小学生の頃、楽しみにしていたクリスマスプレゼント。
朝起きると、玄関にブーツのお菓子だけが置いてあった。
がっかりしていると、父親に「サンタなんかいない」とあっさり言われて、すごく悲しくなった記憶がある。😂

42ページ以降──、サンタさんたちの議論が交わされる場面で、思わずクスッと笑ってしまった。
みんなが口々にしゃべり始めた。
「父性の価値を向上させたいなら父親が努力すべきだ。サンタにその役目を任せるなんてのは責任逃れだ」
「いやあ、世の中のお父さんたちはがんばってますよ」
「努力が足らんのだ。大体、今の親たちは幼すぎる。子供が子供を育てているようなもんじゃないか。そんな子供が大人になって、もっと馬鹿な子供を育てるのだ」
「サンタが子供を馬鹿呼ばわりしていいのか」
「馬鹿を馬鹿といって何が悪い」
さらに議論は続き──、
「今の親たちは金さえ出してりゃ子育てだと思ってる。(略)この間もある幼稚園から園児たちの手紙が届いたが、半分以上がお金をくださいと書いとった。一体どうなっとるんだっ」
「お金は僕も欲しいけどね」
サンタさんたちも、人間なんだなあ……と感じた。
言いたい放題なのがおもしろかった(🤭)
笑ってしまうけれど、ちょっと考えさせられるシーンだった。

45ページに出てきた『アヴェ・マリア』について調べてみた。
作曲者はフランツ・シューベルト。作曲されたのは1825年4月。
「なんとなく聞いたことある曲だな」と思っていたけれど、こうして改めて知ると、200年以上前の曲が今も受け継がれていることに、なんだか感慨深さを覚えた。
サンタさんたちの議論があちこちで収拾がつかなくなり、会長が「静粛に!」と叫んでも静まらなかった騒ぎ。
それが、ジェシカの『アヴェ・マリア』の歌声で、ふっと静まった。

その場面だけで、ちょっとだけウルウルした。🥹
さらに、そのあとのジェシカのセリフでも胸がじんわり。
「仲良くお話ししましょうよ。皆さんはサンタさんなんですから、怒った顔は似合いませんわ」
「ああ、そうだ。あたし、クッキーを焼いてきたんです。それでも食べません? 一休みして、お茶にしましょうよ」
優しさが、すっと入り込んでくるような言葉で、また少しうるっとした。

ジェシカの歌声で静まったあと、彼女が作ってきたレモン風味のクッキーを囲んで、サンタさんたちが和やかにお茶をするシーン。
その中で、オランダのサンタさんがジェシカにこう尋ねる。
「なぜ息子さんはあなたをサンタに?お父さんのほうではなくて」
そこで語られた、ジェシカの話が泣けた。
「トミーの父親は、彼が二歳の時に事故で亡くなりました」
「サンタに応募したと聞いた時にはびっくりしました。だからあたしはトミーにいったんです。(略)どこの家だって、サンタ役をしているのはお父さんでしょって。そうしたら彼は(略)ママはパパの分まで僕を愛してくれているんじゃなかったの、そう約束したじゃないかって。珍しく怒った顔をして。あたし、何もいい返せませんでした」
トミー……😭
優しすぎるし、健気すぎるし、胸がいっぱいになって泣いてしまう。いい子や。😭

52ページ、
クリスマスイブの夜がやってきた。
ジェシカがサンタの衣装に着替え、メイクをしていく様子がとても可愛かった。
メイクの途中で3頭のトナカイたちがやってきて、そのやりとりがとてもおもしろい。

「メリークリスマス、アメリカ・サンタ。予定より、七分遅れていますよ」
ジェシカが「ごめんなさい。口紅がまだだから、もう少し待って」とお願いしても、
「だめです。早く乗ってください」
と返ってきた。それに対してジェシカが、
「もう、ケチなんだから」
と言いながら、ソリに飛び乗るのが可愛くて、思わずクスッと笑ってしまった。

2ページ全面の挿絵もすごく素敵で、見ているだけで楽しくて、ちょっとうるうるした。
そしてさらに、トナカイたちのやりとりがおもしろかった。
「おい相棒、サンタが化粧を始めたぞ」左トナカイが右トナカイにいった。
「なんてことだ。前のサンタは太りすぎて参ったが、今度は身だしなみに気遣うレディときた」
「おまえたち、無駄口を叩くな。子供たちが待っている」
トナカイが喋るのにはびっくりしたけど、まぁフィクションだし。
そしてなぜか、ワンピースのチョッパーが脳裏をよぎった。笑

毎年サンタをサポートしているトナカイたちも、きっと大変なんだろうなぁ、と思った。

プレゼントを配り終え、サンタの衣装を脱いでいつもの服に戻ったジェシカ。
息子のトミーを優しく起こし、「ちょっとお出かけするわよ」と声をかけ、着替えさせる。
向かったのは屋上。
そこには、3階に住むジョンと娘のエミリーの姿があった。
子どもたちはすぐに星を数えたり遊びだして、なんだかほっこり。
そしてジョンは、おもむろに──、
「それでジェシカ、君の答えを聞きたいんだけどな」
……ここで私は「え!? 🤯」となった。
「もしかして、これって……再婚ですか!? 🤯」と、心の中でツッコんでしまった。笑
ジェシカの答えは、
「イエスよ」
リアルと物語が、少しごっちゃになったような気もしたけれど、これはこれで、ひとつのハッピーエンドなのかな、と思った。
最後の展開は、ちょっと腑に落ちない部分もあったけれど、それでもおもしろかった。
ラストの、ジェシカの眉毛に小麦粉が付いている描写で、「あっ、イタリア・サンタ(最初に出てきたあのサンタさんになる知恵?)だ!」と気づいて、クスッと笑った。

67ページ、
年が明けて間もなく、サンタの臨時会議が開かれた。
議題は、サンタクロースの結婚を認めるか否か、というものだった。
イタリア・サンタが少しごねたが、結局全会一致で認められた。
イタリアのサンタさん、ジェシカにホの字だったのかな?🤭
……いや、イタリア人だからかな?🙄いやいや、それも偏見でしかないかな?
68ページには、各国のサンタさんの姿が描かれていて、日本のサンタさんが、こたつでうとうとしているのが特に可愛かった。
最後のページの『The End』の挿絵では、ジェシカとジョンが結婚していて、「きゃ〜🫣💕」となった。笑
幸せのカタチは、人それぞれだな、と思った。

まとめ
今回の「読書ノート」は、《サンタのおばさん》をご紹介しました☺︎
本作は、東野圭吾さんの作品が初めての私でも、すっと読めて楽しめる1冊でした。
東野圭吾さんの作品は有名ですが、実は小説を読むのはあまり経験がなくて…😅
ドラマの『ガリレオ』シリーズを観ていたくらいです。
各国のサンタたちが集まり、ジェシカの「女性サンタ就任」をめぐって意見を交わす場面では、人種差別や性別の固定観念、多様性など、今の時代にも通じるテーマが描かれています。
クスッと笑えるのに、ところどころでちょっと考えさせられる。
読み終えたあとには、やさしいあたたかさが残りました。
クリスマスシーズンに、ぜひ手に取ってみてほしい物語です。


私の読書感想が、この広い世界のどこかで、誰かの役に立ったり、ちょっとしたヒントになれたら嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました☺︎♡
それではまた、本の世界【5ページ目】でお会いしましょう。

今回ご紹介した本はこちら☺︎(※広告)


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